今、この瞬間を生きるということ

僕に32回目の夏が来た。

 

夏が来るたびに思うことは

「僕はあと何回夏を過ごせるのだろう」

ということだ。

 

小さい頃は「夏になれば夏休みだ!」なんて

時間が早く過ぎることを望んでいたのだけれど、

今となってはあと50回ぐらいしか夏を過ごせないんだ、と

感傷的になることも増えてきた。

 

未来を望むことはとても多い。

「もう少ししたら給料日だ!」

「早く寒くて暗い冬終わらないかな・・・」

「仕事嫌だー早く定時になればいいのに」

なんて、将来を生き急いでしまう。

 

本当に大切なのは、今、この瞬間なのだ。

今のこの瞬間は二度と味わうことができない。

 

あれだけ嫌だった数学の授業も、

クーラーのない夏の教室も、

うまく調整ができなかったテスト週間も、

今どれだけ望んだとしても二度と戻ることはできない。

 

今、この瞬間も同様ではなかろうか。

この瞬間こそ掛け替えのない時間に他ならないのではないだろうか。

7月14日はこれから何度も経験するかもしれないが、

2021年、32歳に経験する7月14日は二度と経験できないのだ。

 

時間というのは貯めることも増やすこともできない。

これほど尊いものを「早く過ぎれば・・・」なんて考えるのは、

本当はとてももったいないことなんだろうな。

 

今がどれだけ嫌だったとしても、死にたいと思ったとしても、

時間が過ぎれば絶対に笑い話になる。

 

それであれば、今この瞬間に絶望せず、

愛おしくなるぐらい大切に、”自分の時間”を過ごそうではないか。

 

尊い時間を嫌なことに費やすのではなく、

もっと自分本位に生きようではないか。

 

自分の時間は自分だけのものなのだ。

誰がなんと言おうと、自分だけのものなのだ。